ゼオライトとは

ゼオライトは火山灰が堆積し、地殻変動による変圧を受けてできた多孔質の鉱石で、北海道から九州まで幅広い範囲に分布します。日本名は沸石と呼びますが、この呼称は焼成により脱水しても構造は壊れず、そのままの空洞として残ることより名付けられました。
ゼオライトは主にケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、酸素(O)により組成され、これらが三次元的に結びつき、無数の孔(微細な空気のすきま)がジャングル状に集合した構造を持ちます。
孔は、硫化水素、アンモニア、二酸化硫黄、二酸化炭素等のにおい分子(ガス)や水蒸気(湿気)を常温で吸着します。
ゼオライト固有の吸着は、表面の特性にも起因しますが、主に空隙率の大きさに由来し、細孔容積、細孔径により特長づけられます。
細孔の容積を1gあたりの表面積で表すと約150~350㎡と、畳で換算すると最大で約200畳分にもなります。
また、径は0.4~8ナノメートル(nm)と、シリカゲルより小さく、また水分子よりも大きいミクロ孔※1です。
ゼオライトは前述した吸着の働きのほか、イオン交換機能や、選択的に分子を取り込む触媒機能があります。
この化学的性質はケイ素とアルミニウムの比率により影響を受けます。
次に使用例です。
ゼオライトのイオン交換機能が水の硬度(※2)を下げるため、衣類用洗剤の基材(ビルダー)として使用されます。従来のリン酸塩に変わりゼオライトが使用されたため、水の富栄養化を防ぐことができ、環境改善に大きく貢献しました。このほか、陽イオン交換容量(CEC)を増やし、雨などによる肥料の流出を食い止める保肥性を持つことから、畑の土壌改良材にも使用されます。ほか、放射性廃液の処理に使用されます。先の福島原発事故に伴う汚染水処理で使用された事例は記憶に新しいところです。尚、石油精製などに用いられるゼオライトは、天然品に組成を似せた化成品で合成ゼオライトと呼びます。現在のところ天然ゼオライトは約40種類、合成ゼオライトは100種類以上存在するといわれます。この他、火力発電の運転時に排出される石炭灰を原料とする人工ゼオライトがあります。

※1 ミクロ孔>マクロ孔>マイクロ孔
※2 硬度とは水の中のカルシウムとマグネシウムの量を数値化したもの

主なゼオライト商品


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