第七話 「夏から秋に発生する夏型結露は怖い! 湿気・錆・カビ対策法について(住宅床下、倉庫、工場、屋外電気設備等 ) 」
この時期、住宅や工場、倉庫の床下がコンクリート面であれば、プールのように水が溜まることもあります。 これ温度差による結露現象ですが、冬場の結露と異なり、主に屋外で発生するため夏型結露と呼びます。
この結露は冬にも屋外で同じように見かけることが出来ますが、その程度とはごくわずかなものです。
気温が上昇し夏に向うと、結露の発生および被害は著しく増加します。 その理由としては、大気中における湿気(水蒸気量)の絶対的な差といえます。
同じ関係湿度でも、温度が異なれば湿気(水蒸気量)は異なります。
<関係湿度90%時、各温度における1?あたりの水蒸気量>
35℃ 34.6g
30℃ 26.7g
25℃ 20.4g
15℃ 11.4g
5℃ 6.2g
※35℃時は15℃時の約3倍の水蒸気量
夏場、湿度の高い時に皮膚や体にまとわりつくほど感じる湿り気は、表を見て分かるように水蒸気量の圧倒的な差に拠ります。 (冬場に湿度が高いと、水蒸気が皮膚にまとわりつくことで少し温かく感じることがあります)
この時期、湿度の高い状態のまま放射冷却などを理由に早朝、極端に冷え込むと、工場や倉庫の床面、住宅であれば床下のほか、屋外に設置のあるメガソーラー用の電気設備(パワーコンディション)、非電化時の配電盤、分電盤、屋外型カメラ、倉庫内の金属部品にも結露が見られ、これらは錆を生じさせる要因にもなります。