梅雨から夏の時期、カビ防止に役立つ湿気対策 ① 食品の保存
今年も前線が日本列島を東西帯状に停滞する、梅雨の時期が近づきつつあります。 そこで、カビが繁茂する前に、簡単にできるカビ対策をご紹介します。
カビが繁殖しやすいものといえば食品、ふとん、衣類、楽器、木製品などです。 カビは天然由来の有機質が大好物ですが、金属、プラスティックに繁殖するカビも存在します。 温度約20℃から盛んに活動をはじめ、25℃くらいで最も活発になります。 また、カビ胞子の飛散量も6月から9月にかけて年間で最大になります。
そこで、空気中の水蒸気量が多いこの時期は、カビ繁殖に更に有利な条件を与えます。 さて、食品のカビ対策といえば、密閉型容器や湿気を通過しにくい袋を使用する必要があります。
密閉型といえば、湿気を全く通過させないアルミ缶は理想的です。 因みに強力な乾燥剤シリカゲルを長期に保管する際はアルミの一斗缶に入れます。 尚、ふたの勘合さえしっかりしていれば、プラスティック製の密閉型容器でも適応できます。
次に保存用の袋ですが、やはりアルミ製は理想ですが少し高価で、硬く扱いにくいところもあります。 そこで、二重チャックなどを装備した厚手のポリ袋であれば、充分機密性を保つことができます。 また、袋に0.1mm以上の厚みがあれば、ほぼ水蒸気(湿気)の通過はなくなります。
一方、スーパーで買い物をした際に、自由に引きちぎって使用するポリ袋は低密度ポリエチレンと呼びますが、 こちらは湿気を通過しやすく、長期保存用としては適しません。
元々食品には水分が含まれていますが、含水率10%以下とすればカビの心配は少なくなります。 こちらは焼き菓子、しいたけや干物などが該当します。 尚、パンは約40%、餅であれば約45%の含水率があるため、この時期には更なる注意が必要となります。
最後に、食材を保存するにはシリカゲルの分包タイプを適量、容器や袋の中に設置すると安心です。 保存品の水分量が多いほど量を入れることになりますが、使用量は容器1リットルあたり10g~20g程度が 目安となります。
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