業務用乾燥剤の定番品、シリカゲルA型100g分包 不織布入りについて

シリカゲルは中心部に向かうほど細くなるマイクロ、メソサイズの無数の孔(穴)を持ち、その孔の表面積はシリカゲル1gあたりで700㎡、重量100g換算で70000㎡と、東京ドーム約1.5倍分もの面積となります。

この孔のサイズは水蒸気(湿気)を丁度閉じ込めるサイズに設計されており、表面上の水酸基による水素結合に加え、孔に向けて湿気をグングンと吸湿する働きを持ちます。

シリカゲルA型は最大で自重の約35~40%を吸湿します。

たとえば100gのシリカゲルでは最大で約35g~40gとなります。

この吸湿量は温度25℃、湿度90%の密閉空間のおよそ2㎥分の水蒸気量に匹敵します。(20.4g/㎥)

仮に空間にある半分の水蒸気量をシリカゲルが吸湿すれば、湿度は半分となる勘定です。

尚、包装用シリカゲルの使用量は、JISの計算式により求めることができます。

 <テクノスナカタ HP 参照 >

次に、シリカゲルA型は吸湿状況が一目でわかるところに利点があります。

吸湿前のブルーの粒がピンク色に変色すると吸湿終了のサインです。

加えて吸湿後の重量を測定することで、設置期間内における吸湿量を求めることも可能です。

この100gのシリカゲルA型は主に産業用、梱包、包装のシーンで使用されることが多く、そのため包材の多くに不織布が使用されます。

特に電子・精密部品などでは静電気発生による事故防止を未然に防ぐため、帯電性の少ない包材を選びます。

また、この不織布はポーラス構造でもあり通気性にも優れることで、多孔質構造を有するシリカゲルとの相性は抜群に良いものとなります。

ただし、不織布の場合、何度も繰り返し使用すると摩擦頻度の高い箇所で、毛羽立ちが生じることがあります。

このほかシリカゲルの特性といえば、吸湿は物理的反応によるもので、化学的反応である共有結合よりもレスポンスが早い傾向があります。

同時に、再生についても比較的容易に行うことができます。

シリカゲルA型の再生は150℃以上の温度で行うことができるため、電子レンジやフライパン加熱で行うことがあります。

尚、業務用途の再生については一般的ではなく、概ね使用後はそのまま廃棄となるケースが多いようです。

ご説明してきましたシリカゲルA型100g(不織布タイプ)の使用実績で多いところは、電子、光学機器、機械部品の保存、梱包、包装であり、また、配電盤、制御盤内の結露防止です。

このほか、衣類、バッグ、くつ、美術品等の保存、保管に使用されます。

最後に使用後の処理は、事業者からのゴミは事業者用ゴミとなります。家庭で使用する場合は行政によりゴミの区分が異なる場合がございます。

尚、シリカゲルは吸湿後、液化するなどの物理的変化はありません。

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