プラスチック削減や省エネなどの環境問題が話題となっていますが、人口増加やそれに伴う発展途上国の工業化・農業化など、さまざまな原因から水の需要が世界的にも拡大しています。そんな中「水の浄化」は、水質改善と安全な飲料水の供給水につながるためこうした技術が様々な分野から研究されているところです。そんな中、活性炭は水質・空気ろ過装置の役割を果たす有機物素材として現在注目される原料となっております。これら活性炭中でも、種類の分かれる「粉末活性炭」と「粒状活性炭」について、それぞれの特徴・違いを見ていきます。
まず活性炭とは、炭素を主成分とする多孔質な物質で、木材、ヤシ殻、石炭などの原料を炭化させた後、賦活と呼ばれる処理を続けることで不純物を取り除き作られます。一般的な炭に比べても非常に細かい無数の穴(微細な孔)があるため表面積が大きく、この多孔質構造により物理的吸着性能を持っております。この特性により、活性炭は水や空気中の不純物や臭い、有害物質などを吸着して除去する効果があるため、様々な物質の精製・浄化装置として各分野で使用されております。
その中でも形状に違いにより「粉末」と「粒状」に大別されます。粉末活性炭は、粒径が150μm以下の非常に細かい粉末状の活性炭です。(JWWA規格)一つ一つの粒が小さいことから表面積が大きく、吸着速度が速いという特徴を持ちます。水や空気中の有害物質や不純物を短時間で吸着できるほか、食用として使用されることもあります。
一方、粒状活性炭は、数ミリメートル程度の粒状の活性炭です。その特徴は、活性炭として優れた吸着能力を持つほか、構造が強固なため耐久性が高いことが特徴です。また、粉末に比べて密度が高いため、吸着がゆっくりと進む傾向があります。
いずれにしても優れた吸着能力をもつ活性炭は、浄水・排水処理、空気浄化、脱臭、薬剤分離など、幅広い用途で使用されていますが、使用する粒の大きさによって吸着速度や耐久度が違うことから、それぞれの用途・製品によって使い分けて使用されています。短期間で効率よく吸着を行いたい場合は粉末活性炭、長期的な処理や繰り返し使用が必要な場合は粒状活性炭が向いていると思われます。
一方、テクノスナカタでは活性炭を調合した乾燥剤・調湿剤を販売しております。これらの製品は、湿気を吸収するほか、活性炭に作用によりホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機物質)、アンモニア臭、硫化水素など、様々な悪臭を取り除きます。湿気や臭いにお悩みの箇所に使用いただけます。
乾燥&脱臭剤

「シリカーボン/シリカーボンplus」:乾燥剤シリカゲルA型・粒状活性炭・防カビ剤を配合

「炭ゲルマット」:粒状活性炭・B型シリカゲルを配合したマット
脱臭剤

業務用 テクノス活性炭シート – 株式会社テクノスナカタ:粒状活性炭を両面付着したマット