乾燥剤・シリカゲルA型に活性炭、防カビ剤を配合した「シリカーボン5g分包」について
シリカゲルは内部に設計された無数にある孔(空気のすきま)を利用して湿気(水蒸気)を吸着、孔のサイズよりA型とB型の2種類に大別されます。
A型はB型と比較して更に緻密な孔を持つことから、一度取り込んだ湿気は常温下において孔から逃げ出すことはありません。
また、関係湿度20%程度と、低湿度域もカバーできる吸湿特性を持ちます。
そこで食品保存のほか、衣類、くつ、皮革製品(バッグ・財布、手袋、帽子・レーザー)のほか、フィルム類、レンズ、精密部品、美術工芸品など、幅広い用途で防湿用として使用されます。
このシリカゲルの成分は、ガラスと同じく珪素で占められるため物質的にも安定しています。
また、吸湿後に液化するなど、外見上に変化もみられません。
<尚、シリカゲルについて詳しくはこちらをご高覧ください>
次に、活性炭について説明いたします。
活性炭は、炭化させると孔(空気のすきま)のできる素材を出発原料とします。
原料を炭化(熱分解)したあと、水蒸気ガスで酸化させることで孔を発達させ、また、深く開けた状態とします。
この工程を賦活と呼びますが、たとえば原料に木炭を選ぶと、酸化により孔に制限を加えることで更に複雑な働きを示す活性炭として生まれ変わります。
活性炭の孔は主にメソ孔、ミクロ孔と呼ばれる微細なすき間により構成されますが、このサイズの孔は臭気ガスをよく吸着します。
臭いとは重量を持ち揮発して漂いますが、呼吸とともに人の鼻孔に入ると臭気として大脳皮質が捉えます。
この臭気は有機化合物(炭素が基本)と無機化合物が大半を占めます。
尚、一般に活性炭は有機化合物の吸着を得意としますが、シリカーボンに使用する球状活性炭はアンモニア、硫化水素(腐卵臭・有毒)など、無機系化合物系の臭気もよく吸着し、孔の中に閉じ込めます。
活性炭の孔に臭気が溜まるとやがて飽和しますが、再賦活によりリユースすることも可能です。
因みに一度使用した活性炭を高温で加熱すると、これまで吸着した臭気を放ち、恐ろしい臭いを発します。
また、これらは毒饅頭ともいえるため、一般の方にはとてもお勧めできるものではありません。
さて、業務用シリカーボンは上記、乾燥剤シリカゲルと、脱臭用活性炭の二つの相乗効果を狙った商品です。
たとえばカビは臭気物質(ゲオスミンほか)を放ちますが、この臭いを防ぐには活性炭による臭気ガスの吸着が必要となります。
加えてカビは水分を必要とし、また、湿度が高くなるほど繁殖率が高まることから、乾燥剤シリカゲルにより空気中にある水分を取り除くことで、カビ発生を抑制することを可能とします。
最後に、シリカーボンPLUSに含まれる防カビ剤は、合成ゼオライトを基材として有機系の抗菌剤が含まれておりますが、これらは実際にカビが発生した場合に繁殖を抑制する働きがあります。
そこでカビ発生の恐れがある場合や、元々、水分率が高い素材、また、皮革製品、木工品には、あらかじめ防カビ剤が備わったPLUSを使用します。
シリカーボンは以下、対象品の包装、保存(保管)に適応します。
食品・乾物・備蓄食料・ペットフード・くつ・ブーツ・衣類・呉服・皮革製品(バッグ・財布・革靴・手袋・ベルト・小物類・毛皮・レーザー)・石油・ゴム製品・玩具・ぬいぐるみ・フィルム類・木工品・籐・美術・工芸品・湿気を嫌うパウダー類
<OEM PB対象品>