屋外で発生する結露の対策法<倉庫・工場・床下・電気設備>

今年の夏は高温が続き、また時折訪れる台風の影響より前線のもたらす湿気の影響を受けて、外気に含まれる湿気(水蒸気)の量はかなり多い状態が続いてきました。

気温と水蒸気量の関係を表で示すと以下のようになります。

同じ湿度でも温度が異なれば水蒸気量(湿気)は変わります。

<湿度 90%の際に1㎥あたりの空気中に含まれる水蒸気量>

35℃   34.6g  ※温度15℃時の約3倍の量

30℃   26.7g

25℃   20.4g

15℃   11.4g

5℃    6.2g

夏場に皮膚や体にまとわりつくほどの湿った感じは、上の表で分かるように水蒸気量の圧倒的な差によります。

夏場、洗濯物を取り込むにも、温度が少し低下する夕方であれば、たとえその日の天候が良くても、衣類が重く感じます。

これも、大気中の水蒸気量が変化しなかった場合では、太陽が傾き、気温が低下したことで湿度が上昇したこととなります。

さて、この時期に湿度の高いまま放射冷却などが原因で朝の気温が極端に冷え込むと、工場や倉庫の床面、住宅であれば床下のほか、屋外に設置のある電気設備などに結露が発生することがあります。

特に住宅や倉庫の床下がコンクリート面であれば、プールのように水が溜まることもあります。

この時期、屋外にあるカメラ、非電化の配電盤、分電盤、倉庫内の金属部品にも結露が見られ、これらは錆を生じさせる要因にもなります。

そのような場合では除湿機、もしくは高湿度時に吸湿力を発揮する乾燥剤を使用します。

高湿度に吸湿力を発揮する乾燥剤を有効的に使用すれば、除湿することで水蒸気が飽和、つまり湿度100%の状況になるところを抑えて結露を防止します。

天日再生により繰り返し使えるシリカゲルB型を用いた商品や、塩化カルシウムを使用した業務用除湿剤が該当します。

また、強制的に送風を利用すれば空気の滞留を促し、また冷たくなりがちな場所を乾かすメリットがあります。

風は必ずしも強風でなくても、空気の循環により一定の効果を得ることができます。