すきまや仕切空間に除湿剤が必要な理由とは?  カビ、錆、結露対策のための業務用除湿剤

家庭用除湿剤のカテゴリーには押し入れ、タンス、下駄箱などの閉鎖空間向けのほか、タンス裏用、すきま用と、障害物により仕切られた空間を対象とした商品があります。

この仕切られた空間になぜ除湿剤が必要かといえば、カビの繁殖する確率が高くなるからです。

カビの生育条件は温度、湿度(水分)、栄養物(有機物)、酸素です。

このほかイオン濃度(PH)にもかかわりがありますが、概ね上の4つが必須条件となります。

この条件のうち、人為的に制御できるものがあるかを考察します。

先ずカビの繁殖できない温度条件といえば、高温では50℃以上、低温では冷凍庫でも生息を続けるカビの種類もあり、その温度域を高低とも超えた温度で生活することに無理があるため、温度の完全制御は難しそうです。

次に、カビの栄養物は食品以外にも接着剤やプラスティックなど生活物資にかかわる全般にも及ぶことから、すべての栄養物をカビのために断つことは不可能といえます。

また、酸素は人間の生命維持に欠くことのできない存在となれば、残る湿度(水分)の制御のみが人為的に行える有効なアプローチとなり得そうです。

一般にすきまと呼ばれる仕切り空間では空気の循環が悪く、そのため温度が低く、相対湿度が高くなる傾向にあります。そこで湿度の高い状態が続くと、カビだけではなく結露や錆発生の問題も浮上します。

湿度が高い場所では温度が少しでも下がると、表面温度が露点温度に達し、そこに結露(水)が生じます。

また、一般に相対湿度が60%を超えれば、金属、鉄などは水蒸気に全面が覆われた状態になります。

そこで、仕切空間にも配置できる業務用除湿剤として大判タイプのファインドライG(MC)タイプを発売、10年を経過したところ倉庫、工場、輸送時の結露・錆・カビ対策品として幅広い分野で使用されています。

業務用除湿剤ファインドライG/MCの主成分は、多孔質構造を持ち常温でも吸湿と放湿を繰り返すシリカゲルB型で、この薬剤を大判プレートの上に均等に配列しています。(並列構造)

この構造は袋に詰めて膨らんだ状態と比較して、同一使用量において10%程度も放湿の速度が速くなります。

これは無数にあるシリカゲル内部の孔が更に有効化したことを証明します。(公的機関実験データあり)

同時に、天日乾燥の際には再生に要する時間が短縮され、ユーザーの負担を軽減いたします。

このシリカゲルが配置される大判プレートは、住宅や屋根・屋上断熱材としても使用実績の多い発泡ポリスチレンで、断熱効果はウレタンフォーム、グラスウールを凌ぐものになります。

そのため、コンクリート面、鉄鋼、フレームなど、熱伝導率が高いため冷熱橋となりやすい場所に断熱面を向けると結露の発生を抑制します。

ファインドライGの主な使途は工場、倉庫ではラック上やカゴ台車での商品保存時、トラック輸送、鉄道コンテナ等での輸送時のほか、建設用途では天井裏・床下・パイプスペース・地下室、収納庫、トランクルームの除湿、また、美術館、博物館においては文化財の湿度管理にも実績があります。