業務用除湿剤、乾燥剤と除湿機を選択する場合、それぞれの役割と費用対効果について。
除湿剤、乾燥剤を製造販売しているため、除湿機との費用対効果の違いを尋ねられることがあります。
業務用・産業用除湿剤の使途は、販売を目的とする商品の梱包、移動もしくはその保管が主となるため、湿度や保存期間などは個別の条件に対応する必要があります。
そこで業務用除湿剤は、対象となる空間の大きさが度々問題として浮上します。
大きすぎるとそれに見合うだけ除湿剤の量が必要となります。ただし、除湿剤を設置するスペースが無限に用意されていることはありません。また、基本は取替えが必要となるため、コンパクトかつパフォーマンスの高いタイプが使用対象となります。
どれ程の空間であれば費用も含めて現実的選択となり得るかといえば、実績からいえば海上コンテナのサイズとなります。20フィートコンテナで約30㎥、40フィートコンテナで約80㎥の容積(仕切り空間)です。
比較的大きなスペースでも業務用除湿剤が対応できるとなると、そこで除湿機が比較されることになります。
電化製品の信頼は絶大でもあり、また、故障でもしない限りコンセントひとつで何処にでもセットが可能です。
電源を入れると以降、除湿をし続けます。しかし、電源を落とすと一転して外部より猛烈な水蒸気を呼び込むこととなり、周囲と差がなくなってしまいます。因みに水蒸気(湿気)は10cm程度あるコンクリートの壁をも通過できるほど細かなサイズです。
このように除湿機による湿度対策であれば、常にランニングコストとして電気代を要します。このほか初期の設備費用です。こちらは、償却する期間に見合うだけの必要性があるかどうかは、その後の効果の有無にもかかわらず、その場で判断する必要があります。(追加および撤去の可能性)
このように、除湿対象および使用環境は個々に異なるため、除湿剤と除湿機の選択およびコストパフォーマンスについて比較することは容易ではありません。そこで、これらは状況に応じた役割をそれぞれ担うものとして考えます。