ダンボールと湿気の関係を検証。大切な品物を長期保管する際の  注意事項。

ダンボールの出発原料は木材パルプと古紙であるため、木質繊維の特性はそのまま残り続けます。 木材と同様に関係湿度の変化により吸湿と放湿を繰り返しますが、必ずしも一定の法則性(履歴)を持つわけではありません。

そこで湿度の高い状態が続けば吸湿したままの状態となり、特に梅雨や台風、秋雨の時期には湿気を含み続けることで強度が保てなくなります。そこで湿度90%以上の日が数日も続けば、強度はピーク時より半減し、荷重に耐えられずにつぶれてしまいます

その際のダンボール含水率(自重に対して水分を含む割合)をみると、湿度50%時に約10%以下であるところが15%近くにまで上昇しています。一度組み立てたダンボールが壊れてしまうと、湿度が低下しても元通りの姿に戻ることはありません。

次に湿気によりダンボールが含む水分が多くなると、ダニをはじめとしてシミ、チャタテムシ、シバンムシなどの害虫が発生し、繁殖する機会を与えることになります。また、木材家屋を食い尽くすシロアリもダンボールは大の好物です。 これらの害虫は衣料品、本といった保管品までも捕食することがあるため注意を要します。

そこで、ダンボールにより長期保管する際の対策例をあげます。

先ず始めに、湿度計を設置します。 人間の体感では、湿度40%より70%までの範囲は殆ど感知しないようです。そのため、計器の助けを借りることも必要となります。

次に、保管対象が倉庫のように広ければ、先ずはダンボールに風を当てて周囲の空気を循環させます。 この風はダンボール表面上の湿り気を奪い、内部の乾燥を促す働きをします。

ほか、ダンボールの設置場所は出来るだけ高い位置に置きます。 屋内では床に近い場所は比較的温度が低く、それだけ湿度が高くなる傾向にあるためです。 その差が1メートルもあれば、湿度で10%ほどの差が生じることもあります

また、トランクルームや押入れ、地下室、倉庫などの閉鎖空間が限定される場合であれば、大容量タイプの業務用除湿剤を使用して空気中に含まれる水分(湿気)の絶対量を低減させます。 因みに閉鎖空間であれば1㎥あたり僅か1gの吸湿でも、湿度を数パーセント下げることになります。

この業務用乾燥剤にはシリカゲルA型、塩化カルシウムといった吸湿のみのディスポタイプと、シリカゲルB型など、吸放湿を繰り返して、天日乾燥で強制的に復元できる再生タイプの2通りがあります。 いずれも使用場所、期間、使用する条件により選択されることをお勧めしております。

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