災害備品および寝具保管のための除湿・カビ対策 (コンテナ・倉庫)
「空調設備のない倉庫、工場における湿度・結露対策」災害に備えた備品の保管を倉庫やコンテナでおこなう場合は、ある程度、長期的な視点により湿度対策を進めます。
初めに設置および点検頻度などを尋ね、それぞれの条件に応じた除湿剤を選定します。
現状の吸湿(除湿)を最優先に考える場合であれば、吸湿率に優れる大容量の塩化カルシウム系除湿剤をお勧めします。
該品は設置環境および使用量にも拠りますが、長期持続が可能となる場合もあり得ます。
尚、この業務用塩化カルシウム製品は 海上輸送コンテナにおける湿気、結露、錆・カビ対策に豊富な実績を有します。
また、使用量でいえば国家標準となるJIS規格の使用量計算式により、概ねの判断を加えることができます。
この塩化カルシウム系除湿剤は、吸湿により潮解(液化)するところを吸液剤により固化(ゲル化)する設計ですが、一定の吸湿量を超えると働かなくなるため、交換の必要性が生じます。然し、交換時期の目安は予測の付くところから始めることも可能です。
次に、更に長期の保管となれば持続型となるシリカゲルB型商材も適用可能となります。シリカゲルB型は関係湿度の変化により、吸湿と放湿を吸脱着により繰り返すことで、空間内の雰囲気湿度を調湿する働きを有します。
尚、シリカゲルB型の吸湿状態は、再生サインなど、付属のインジケーターにより瞬時にチェックできます。
とりわけ保管倉庫に出入りする機会が多い場合では、その都度、温度と湿度に変化が生じるため、吸湿だけの働きとなる塩化カルシウム系除湿剤ではなく、シリカゲルB型商材が適する場合があります。
こちらは天日で半日ほど乾燥させることで、これまで吸湿した湿気(水蒸気)を強制的に放湿させることが可能となります。
この天日乾燥が可能となる条件が備われば、更に使用する効果が高まります。
尚、ご相談の際には、以下の付帯状況も鑑み判断いたします。
① 保管容積
② 使用状況 開閉の頻度
③ 建屋の使用材料、壁面の断熱性
④ 水蒸気発生源の有無 ほか
参考サイト