天井裏の結露でカビ、錆が発生、その検証とシリカゲルB型による対策 (調湿と断熱効果)

天井裏、屋根裏の結露は直接目にする機会が少なく、そのため錆、カビ発生などの被害が拡大した後に発覚するケースが少なくありません。

結露はどこにでも見ることのできる自然現象ですが、空気が滞りやすく温度差のある場所は特に発生が多くなります。

昔の住宅事情では、天井裏、屋根裏の結露は冬の寒い時期によく見られました。

これらは一般的に断熱不足が理由となるほか、屋内の湿気(水蒸気)が天井裏を突き抜けて屋根裏に留まることも原因として挙げられます。

因みに湿気(水蒸気)の分子のサイズといえば10万分の4mm、空気を構成する窒素、酸素よりも更に小さいため、数センチのコンクリートやセメントモルタルであれば通過してしまいます。

次にコンクリート躯体の集合住宅、マンション、ビルなどの天井裏は、木造住宅と比較すれば更に気密性の高い環境といえます。

また、コンクリート内部に含まれる自由水の放出や、換気口、点検口を通じた外部からの湿気(水蒸気)の侵入により閉じ込められた空間での水蒸気量は更に増加します。

このコンクリート躯体は高い断熱性を保ちますが、こと天井裏になると温度が低く、相対湿度が高い傾向にあるため、わずかな温度差でも結露の発生する条件を充たします。

そのため天井裏を縦横に走る上下水道の配水管には分厚く断熱カバーが巻かれ、また、断熱材を入れたマットが天井の隅々に至るまで設置されます。

しかし、特に夏場となりますが、断熱が不足した金属製ジョイント部に結露水が付着することがあります。この時の配水管の表面温度は井戸水と同様に地温と等しく、高くとも約18℃とあれば気温差の著しい箇所となります。

また、コンクリート内のビスやボルトの埋め込み部分、鉄製のサッシ周辺が錆びることで天井裏の結露発生を認めることもあります。

ほか、断熱材は発泡プラスティック系 鉱物繊維系に大別されますが、繊維系断熱材の中には元々、吸湿性のある種類も見受けられます。

また、空気が通過しやすい構造を持つ断熱材では、その底部に結露が発生することがあります。

これら天井裏の結露は、屋内側の天井や壁にカビが発生してから気が付くことも少なくありません。

そこで調湿剤シリカゲルB型を使用することで天井裏の環境改善を図ります。

シリカゲルB型は水蒸気(湿気)を吸着するマクロ、ミクロサイズの大量の孔(すきま)により構成され、常温でも吸湿と放湿を自在に繰り返す働きを持ちます。

また、このすき間には常に空気が存在しますが、断熱性においては二重ガラスの仕組みでみても分かるように空気は無類の力を発揮します。

つまり、大量の孔(すきま)を抱えるシリカゲルB型は、言い換えれば優れた断熱材にもなり得ます。

加えて水滴発生の際には自重の重さ(比重1)まで水分を吸収、また、低湿度になれば放湿する作用により、漏水などを未然に防ぐことも考えられます。

最後にシリカゲルB型を木造建築の天井裏に設置する際には、天井部が耐えられる荷重を予め認識した上で設置していただくことをお勧めいたします。

天井裏にシリカゲルB型マットを設置した様子

シリカゲルB型ON防湿ポリエチレンシート 「テラ」 1M×1.8M巻

シリカゲルB型ON発泡PS  軽量かつ断熱&調湿

45cm×45cm×厚み1cm