湿気・結露・錆対策に使用する塩化カルシウム系除湿剤ファインドライBについて
塩化カルシウムを使用する除湿剤ファインドライBは、業務用として20年以上の実績を持ちます。この業務用乾燥剤(除湿剤)を梱包・包装用として使用し始めた1960年代であれば、シリカゲルが中心的役割を占めます。
その後、高度経済成長の波にも乗り、乾燥剤の需要も拡大します。自動車、機械、金属部品などの工業製品の輸出が増加したこともあり、コンパクトかつ大容量の乾燥剤を求める声が次第に大きくなります。
そこで単位あたりの吸湿容量の大きな薬剤としては、ガラス、洗剤など各産業界に需要が拡大していたソーダ灰のバイプロ(副産品)、塩化カルシウムの存在が、生産の安定性および目を見張る吸湿性能により注目されます。
塩化カルシウムはシリカゲル、クレイ系乾燥剤の物理的な反応とは異なり化学的反応により吸着し(共有結合)、単位容量あたりではシリカゲルA型の約5倍強の吸湿力を有します。
しかし、吸湿による変化といえば、シリカゲルは外見上変化を示しませんが※、塩化カルシウムは固体より液体に変化(潮解)します。 ※付属のインジケーターは色相変化のみ
そこで万が一、袋が破れてしまった場合に液体の状態では危険が生じる恐れがあるため、回避する方策としてゲル化(固化)の技術が確立されます。
ここは除湿剤メーカー各社におけるノウハウとなりますが、ファインドライBでは、有機系高分子凝集剤に無機系吸液剤を同時使用することにより、環境にも配慮した万全な対策としております。
また、塩化カルシウムと吸液剤を包む特殊な不織布は、湿気(水蒸気)は通過しますが、液体(塩化カルシウム水溶液)を通過させない構造を持ちます。
ゲル化による液漏れ対策と、特殊な不織布の開発といった2つの技術革新により、ファインドライBは高い吸湿性と安全性を兼ね備える業務用乾燥剤として発売されて現在に至ります。
これまで輸送および梱包の増加により普及し続けてきた業務用乾燥剤ですが、その使用目的とは、輸送する商品そのものの付加価値を高めるものではありません。概ね品質の保持を目的とします。
そこで、防錆、防湿、カビ対策において、市販タイプと比べてより高いコストパフォーマンスを要望される宿命にあるため、メーカーは品質改良、量産により性能を向上させつつ、コストを下げていく必要性があります。
塩化カルシウムを使用した除湿剤ファインドライBは、金属部品、機械、自動車部品、配電盤、プラントなどの防錆対策、および薬品、食品ポリマーや衣類、革製品、木工品などの湿気、カビ対策にお薦めいたします。
ファインドライBタイプ 吊り下げヒモ付属
塩化カルシウム 粒状
シリカゲル 球状